精神科訪問看護は、精神疾患を抱えた在宅の患者様を支援する仕事です。
精神疾患の患者数が年々増えていることや、超高齢社会により「病院から在宅へ」という流れが強まっていることから、在宅で精神疾患を治療するというニーズは高まっているといえます。
この記事では、精神科訪問看護にて行うケアや、精神科訪問看護師になるための条件について解説いたします。
精神科訪問看護とは
精神科訪問看護とは、精神疾患を抱える方や精神的な理由でサポートが必要な方の自宅を訪問し看護を提供する制度です。
看護ケアを実施する利用者本人だけでなく、ご家族への支援も並行して実施し、利用者様を取り巻く環境全体を整えていく役割を担っているという特徴があります。
従来の精神科医療は、入院をともなう病院での治療が一般的でした。
しかし現在では、医療機関や自治体などの支援のもと在宅での治療、訪問看護への移行が進んでいます。
■精神疾患と診断された人
■精神科や心療内科に通院中の人
■精神疾患の診断はないものの睡眠障害や自宅療養などサポートが必要と医師が判断した方
精神科訪問看護と通常の訪問看護で実施することは、重なる部分も多いですが、対象者が変わってきますので、実施するケアにも違いは出てきます。
支援が必要な患者様が抱えている病気は、統合失調症やうつ病をはじめとした精神疾患です。
通常の訪問看護と違い、医療処置が必要なケースは少ない傾向にあります。
社会復帰を目指すためや病状の悪化を予防したりするために利用するケースも多く、患者様との関わりの中でを探り、解決に向けて一緒に取り組む姿勢が大切です。
■自立支援
■生活リズムの調整
■服薬管理・支援
■社会復帰支援
■コミュニケーション・家族支援
■リハビリテーション
■医療機関、地域との連携
精神科訪問看護師として働くためには
まず看護師の資格が必須となります。
それに加え、精神科での業務経験または精神科訪問看護に関する研修を修了している必要があります。
■精神疾患を有する者に対する訪問看護の経験を1年以上有する者
■精神保健福祉センター又は保健所等における精神保健に関する業務の経験を1年以上有する者
■国、都道府県又は医療関係団体等が主催する精神科訪問看護に関する研修を修了している者
事業所がサービス提供をした報酬として受け取る「精神科訪問看護基本療養費」つまり診療報酬をもらう条件に、訪問看護師が「精神疾患を有する者への看護について相当の経験を有する」というものが設けられているためです。
精神科訪問看護に関する研修(精神科訪問看護基本療養算定要件研修)とは、精神科未経験者の方が精神科訪問看護基本療養費の届出要件を満たすために受講しなければならない研修です。
精神科訪問看護の知識と技術の習得を目的とし、さまざまな団体が全国各地で主催しています。
オンラインの受講が可能な研修もあり、所要時間は21〜23時間程度です。
一部ではありますが、精神科訪問看護基本療養算定要件研修を受講できる団体を紹介します。
是非受講を考えている方は、自分の条件にあった団体の研修を受けてみてください!
おうちのカンゴについて

おうちのカンゴは、東京都23区内中心に12拠点ある訪問看護ステーションです。
研修制度も充実しており、精神科訪問看護に関する研修について、スタッフの受講を支援しております。
また、よりスキルアップをしたい看護師さんに対しては、希望があれば特定行為研修の受講も可能となっております。
特定行為研修についてはこちら。
研修だけではなく、
【看護師として働きながら訪問看護ステーション起業】を目指せる独立支援制度や、
【採用や定着に関する事務や企画の仕事を行いながら、訪問看護業務も行う】ハイブリッド型ナース
というような、新しい働き方を企画しており、看護師として、社会人としてレベルアップできる環境にもなっております。
独立支援制度、ハイブリッド型ナースについてはこちら。
おうちのカンゴについてはこちら。